連載:第59回 IT・インターネット
マネージャー層の会社員、7割以上が業務に悩み 半数が離職・求職を考えていた
マネージャークラスになると、自分のキャリア形成だけでなく「部下」に対する現実的な悩みが生まれます。「スキルアップの支援が難しい」「仕事の指示がうまく伝わらない」「意見を引き出すことが難しい」など、マネージャー層の多くがマネジメントに悩みを抱えており、さらに適切なサポートも得られていない現状を探ります。
嬉しい支援・サポートは「マネジメントに関するコーチングの実施」
Smart相談室がマネージャーの会社員(部下3人以上)540人を対象に実施した調査によると、マネージャーの28.8%が「マネジメント業務に悩みが非常にある」、46.9%が「ややある」と回答しています。
「マネジメント業務における課題・悩み」については、「人により仕事量の偏りが出てしまう」51.1%、「指示が伝わりづらい」50.1%、「チームの生産性が向上しない」41.8%などが上位でした。「部下同士の相性、人間関係」や「世代間の考え方の相違」といった意見もあがっています。
なお「部下とのコミュニケーションにおける課題・悩み」と範囲を絞ると、「部下のスキルアップの支援が難しい」37.0%が最多で、「部下に仕事の指示がうまく伝わらない」32.0%、「部下の意見を引き出すことが難しい」30.7%がそれに続きました。「オンラインでの打ち合わせだけだと、部下が何かに困っているかわかりにくい」「どのラインがパワハラになるか難しく指導しにくい」といった声も寄せられています。
会社側のサポート状況を探るべく、「お勤め先では、あなたのマネジメント業務に関する悩みを相談できていますか」と聞くと、「まったくできていない」13.7%、「あまりできていない」36.9%とわずかに計50%を超えました。「お勤め先では、マネジメント層に対する支援・サポートが十分に提供されていると思いますか」という質問でも、「まったくそう思わない」16.8%、「あまりそう思わない」42.6%と否定的な回答が半分にまで達しています。
さらに「日々の業務の忙しさやマネジメントの悩みを相談できないことが原因で離職を検討したことがありますか」と聞くと、「何度もある」21.0%、「数回程度ある」30.7%と、これもほぼ半分を占めています。
なお「ご自身を含めたマネジメント層に対して、どのような支援やサポートがあれば嬉しいですか」と聞くと、「マネジメントに関するコーチングの実施」35.6%、「部下の業務スキルのトレーニング支援」34.1%、「悩みを相談できる場所・機会の創出」33.1%が上位でした。その他も「マネジメント層のメンタルケア」「社内外での具体的事例が共有できる機会」など、幅広い意見があがっており、企業側の柔軟な対応が今後重要になるでしょう。
調査方法
調査期間:2024年7月5日~8日
調査方法:インターネット調査
調査対象:部下を3人以上持つマネージャーの会社員
調査人数:540人
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000048.000089158.html
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