連載：第57回総合

多くの企業でCPAが上昇傾向、「10,000円～15,000円未満」が最多に。今後はSNSに注力？

BizHint 編集部 2024年5月29日(水)掲載

BtoBマーケティングの「CPA（Cost Per Acquisition：リード獲得単価）」が直近1年間で上昇傾向を見せています。Web・広告経由で顧客を獲得し商品購入や会員登録、セミナー参加に結び付けるには必須のコストですが、売上に直結しないケースもあり、企業はより効果的でコスト効率の高いマーケティング戦略を模索しています。

目標CPAも実際のCPAも5,000円～30,000円がボリュームゾーン

IDEATECHでは、BtoB企業に勤めるマーケティング担当者100名を対象に、CPAの実態調査を実施。まず「あなたの会社が現在実施している有料のマーケティング施策（複数回答）」について聞くと、「展示会」56.0%、「セミナー/ウェビナー」42.0%、「広告」40.0%が上位でした。コロナ禍が落ち着きを見せイベント系が注力されているようです。

そして「マーケティング施策の目標CPA（リード獲得単価）」を聞くと、「わからない/答えられない」34.0%という声が多い一方で、「15,000円～30,000円未満」21.0%、「5,000円～10,000円未満」14.0%、「10,000円～15,000円未満」12.0%が上位となり、5,000円～30,000円がボリュームゾーンであることがわかります。

あわせて「マーケティング施策の実際のCPA（リード獲得単価）」も聞いていますが、こちらは「10,000円～15,000円未満」18.0%、「5,000円～10,000円未満」17.0%、「15,000円～30,000円未満」15.0%とやや低く推移していますが、ほぼ同じ傾向です。

そこで有料施策を打っている会社に「現在もっともCPA（リード獲得単価）が安く獲得できている有料のマーケティング施策」を聞くと、「アフィリエイト/外部メディア掲載」24.0%、「展示会」22.7%が上位で、「広告」14.7%がそれに続きます。

そして「直近1年間でのCPA（リード獲得単価）の変動」について聞くと、「非常に上昇している」14.0%、「やや上昇している」39.0%で、「低下している」5.0%をはるかに上回っており、CPAの上昇傾向が指摘されています。これを踏まえ「CPA（リード獲得単価）上昇にともない、今後強化していきたい施策」を聞くと、「SNS施策の強化」64.2%、「CRM施策の強化」54.7%、「SEO施策の強化」52.8%が上位でした。コストを抑えつつ成果を上げるにはSNS活用が重要なのかもしれません。