SaaS導入、1か月未満に完了した企業は半分に留まる　運用課題はやはり人材不足

BizHint 編集部 2022年3月15日(火)掲載

企業のIT環境を効率良く進化させてくれる「SaaS」ですが、もちろん完全完璧ではありません。事前に企業が抱えていた課題、検討時の悩み、実際の状況、導入後に発生した課題もあるため、デジタルマーケティング担当者からはいろんな意見があがっています。FLUXでは現場の担当者100名を対象にアンケート調査を行いました。

導入後に不満も、事前の調査・検討を十分に行うことが重要

まず「SaaS導入前の課題」では、「業務量が多く手が回っていない」66％、「データ活用ができていない」57％「人的ミスの発生」44％、「業務状況が把握できていない」34％という意見が上位になりました。そして「SaaSの導入で課題が解決できたか」を聞くと、「とても解決できた」24％、「やや解決できた」41％で、6割以上がこうした課題の解決に成功していました。

「導入検討時に悩んだ点」を聞くと、「類似サービスが多く違いがわかりにくい」「やりたいことに対して金額が適正かがわからない」「複数社から話を聞くのに時間がかかる」という声が多くあがりました。

「SaaSの導入にかかった日数」では、「3か月以上」28％、「1か月以上～3か月未満」22％、「2週間以上～1か月未満」22％、「1週間以上～2週間未満」21％、「1週間未満」7％となり、1か月未満に完了した企業は半分に留まっています。

最後に「SaaS運用の課題」を聞くと、「運用できるスキルやリテラシーがある人材がいない」56％、「運用する人員が不足している」45％が2トップで、まずは人材不足が課題になると推察されます。一方で「必要機能を揃えたら想定より金額が高くなった」「運用支援やカスタマーサポートの対応が不十分」「操作性が悪かった」といった事態に不満を感じるという自由回答がありました。なお49％の人が「SaaS導入のための工数がかかり、通常業務が圧迫された経験があった」としており、このあたりの負荷も、導入前に見極めることが大切でしょう。