連載:第36回 小売・サービス
観光業の80.5%「GoTo」再開希望、時期は「年内」が7割。インバウンドへの期待も8割
株式会社mov(代表取締役:渡邊 誠、本社:東京都渋谷区)は、訪日ラボWebサイト読者・訪日ラボメールマガジンユーザーを対象に「国内観光およびその先のインバウンド事業」について意識調査を実施しましたので、報告いたします。
「GoTo」再開希望80.5%、うち7割が年内に実施を希望
「政府の経済復興支援策であるGoToトラベルやGoToイートなどの各種施策(以下、GoTo)について、いつかは再開を希望しますか?」という質問に対し、「希望する」「どちらかというと希望する」と回答したのは合計80.5%となりました。また、エリア別に集計してみると、「希望する」と回答した人は都市部で65.7%、地方で51.9%となり、都市部でより強く再開が求められていることがわかりました。
〈回答者のコメント抜粋〉
・国内のワクチン接種が完全に終了してからの実施にして欲しい。
・地方の観光産業は悲惨な状況です。早急な対応が必要です。(中略)ただ再開の時期は集団免疫を獲得し、コロナが完全に収束した時期にしていただきたい。
・中途半端なことをすると、第6波に襲われ、今以上に悲惨な状況になります。
・観光業振興のため、早い段階で再開すべきと思います。
・生活が苦しい状況下で、少しでも経済活性化につながるのであれば良い。
「GoToが再開する場合、再開時期はいつごろが望ましいですか?」という質問に対しては、「いますぐにでも」が7.1%、「秋の行楽シーズン(2021年9月~10月ごろから)」が37.4%、「冬シーズン・年末年始(2021年12月~1月ごろから)」が26.3%となり、年内の再開を希望している人が70.8%いることがわかりました。2022年以降は29.3%となっています。
「GoTo」準備不足は全体の66.1%。課題は「リアルタイムの情報更新」が約3割
「今後GoToが再開した場合にそなえて、準備はできていますか?」という質問に対して、「準備している」と回答した事業者は33.9%に留まり、「準備していない(できていない)」が66.1%となりました。GoTo再開を希望するものの、万全な準備ができている事業者は少ないことがわかります。
「前回のGoToで直面した課題はなんですか?」という質問に関して、上位4回答をまとめたところ、「GoTo施策の期間延長や中止に伴う、利用客向け情報の変更・更新作業が遅れた。」が第一位で29.6%となりました。「口コミサイトや旅行予約サイトでの口コミ対策が十分にできなかった。(口コミ収集、分析、返信対応など)」が23.2%、「料金の割引対応などによるキャッシュフローの悪化。」が14.4%、「GoTo施策の制度が複雑で、施策への参加や参加後の対応が遅れた。」が7.2%と続いています。
政府に求める3大要求は「消費喚起策」「支援金」「移動制限解除」
「今後のあなたのビジネスや地域の状況を考慮した場合、政府にはどのような支援を求めますか?」という質問では、第一位が「GoTo含む、消費者への消費意欲喚起策」で43.7%、第二位が「観光事業者への一時支援金」で40.3%、第三位が「緊急事態宣言などの解除(特に移動や営業時間制限の解除)」で38.7%となりました。消費喚起策、一時支援金、移動制限解除が3大要求となっています。続いて、「感染対策に伴う受け入れ環境整備に対する補助金」で31.1%、「新型コロナの指定感染症厳格措置緩和」で24.4%、「ワクチン接種完了者を対象にした商品造成への補助金」で18.5%となっています。
社内のインバウンド推進への機運、昨年9月調査より10.1ポイント上昇
「社内全体的に、インバウンド推進ムードですか?それとも消極的なムードですか?」という質問では、2020年9月時点での調査結果と比較しました。結果、「非常に積極的」が5.5ポイント上昇、「まあまあ積極的」が4.6ポイント上昇し、合計10.1ポイント上昇したことがわかりました。「消極的」は12.6ポイント減少しています。
「あなたのビジネスや地域の状況を考慮した場合、外国人観光客(インバウンド)の客足は戻ってきて欲しいですか?」という質問では、「戻ってきて欲しい」「どちらかというと戻ってきてほしい」の合計が0.5ポイント上昇で、97.5%という結果になりました。インバウンドを求める声は変わっていないことがわかります。
調査概要
調査対象:訪日ラボWebサイト読者・訪日ラボメールマガジンユーザー
調査方法:インターネット調査
調査時期:2021年8月10日〜2021年8月18日
回答者数:123名
設問数:18問(回答内容によって異なります)
※なお、本調査結果の「都市部」と「地方」を分けた回答について、「都市部」は総務省の「大都市部」の定義に基づき、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府の6都府県としています。また、企業の所在地を「その他・海外」とした回答は含みません。
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