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連載:第6回 小売・サービス

猛暑でアイスクリームが好調~地震や豪雨で苦戦も総売上高は増加~ 国内菓子メーカー512 社の経営実態調査

Logo markBizHint 編集部 2020年3月17日(火)掲載
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帝国データバンクは、2020年1月時点の企業概要ファイル「COSMOS2」(147万社収録)の中か ら、2018年度(2018年4月期~2019年3月期)決算の売上高が判明した国内菓子メーカー512社(売上高10億円以上)を抽出し、売上状況について分析した。

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調査結果(要旨)

  1. 国内菓子メーカー512 社のうち 2016 年度~2018 年度の売上高が判明した 506 社の総売上高をみると、2018 年度は 4 兆 3480 億 9700 万円となり、2017 年度(4 兆 2587 億 4700 万円)比で893 億 5000 万円の増加(2.1%増)となった
  2. 2018 年度の売上高の増減が判明した 504 社(変則決算を除く)の増減収の比率をみると、2017年度比で「増収」となった企業は 49.0%(247 社)、「減収」となった企業は 41.3%(208 社)
  3. 2018 年度の売上高の増減が判明した 504 社のうち、増収企業の構成比を項目別にみると、主力商品別では「アイスクリーム」が 57.5%(23 社)、地域別では「関東」が 55.8%(87 社)、業歴別では「10 年未満」が 63.6%(7 社)でトップ

1.売上高状況 ~増収基調も売上高の伸び率が鈍化

国内菓子メーカー512 社のうち、2016 年度~2018年度決算の売上高が判明した506社を対象に各年度の総売上高をみると、2018 年度は 4 兆 3480 億 9700 万円となり、2017 年度(4 兆 2587 億 4700 万円)比で 893億 5000 万円の増加(2.1%増)となった。調査初回の2012 年 2 月以降、前年度比増加を継続しているが、2018 年度の伸び率は 2017 年度比で 0.5 ポイント減少しており、鈍化している。

2017 年度の売上高が判明し変則決算を除いた 497社、2018 年度の売上高が判明し変則決算を除いた 504 社の売上高の増収・減収の比率をみると、2018 年度に「増収」となった企業は 49.0%(247 社)、「減収」となった企業は 41.3%(208 社)となった。2017 年度と比較すると、「増収」となった企業は 2.7 ポイント減少、「減収」となった企業は 0.9 ポイント増加した。

増収となった企業は、幅広い安定した販路を有し、季節性のある商品の投入や他社とのコラボレーションなどが上手く作用している一方、減収となった企業のなかには、地震や豪雨などの自 然災害の発生による工場停止や店舗が一時休止になったことが影響していた。

また、2018 年の訪日外国人旅行者は 7 年連続増加している(日本政府観光局)が、観光客による恩恵も地域によっては一巡したという傾向も見受けられた。

2.主力商品別売上高比較 ~増収の割合は「アイスクリーム」がトップ

菓子メーカーの扱う商品を、大きく①和菓子、洋菓子、②チョコレート、キャンディー その他、③ビスケット、スナック菓子、④米菓、⑤アイスクリームの 5 つに分類し、512 社の主力商品を基 準に振り分けた。

2018 年度の売上高が判明している 512 社を主力商品別にみると、「和菓子、洋菓子」が 267 社(構成比 52.1%)で最多。次いで、「チョコレート、キャンディー その他」の 94 社(同 18.4%)、「ビスケット、スナック菓子」の 64 社(同 12.5%)と続いた。

2018 年度の売上高の増減が判明した 504 社を主力商品別に比較すると、増収企業の割合が最も高かったのは「アイスクリーム」の 57.5%(23 社)。次いで、「チョコレート、キャンディー その他」の 55.4%(51 社)となった。「アイスクリーム」は、森永製菓の「アイスボックス」が需要が供給を上回り一時販売中止になったことが報道されるなど、猛暑がプラス要因となった企業が多く見られた。「チョコレート、キャンディー その他」は、スーパーマーケットやドラッグストア向けに販売している企業が好調で、チョコレートは引き続き需要が高い一方、キャンディーは猛暑の影響で熱中症対策を兼ねるものは好調だった。市場規模が縮小傾向にあるガムは苦戦を強いられた。

減収企業の割合が最も高かったのは、「米菓」の 44.7%(21 社)。地方百貨店の来店客数減少、中元・歳暮の落ち込みなどで既存の販売先が低迷したことによって減収となった企業が見受けられたほか、サービスエリアに卸している企業では西日本豪雨、大阪北部地震によって高速道路が 通行止めとなったことが影響を及ぼした。次いで「ビスケット、スナック菓子」の 43.8%(28 社)と続いた。

3. 地域別売上高比較 ~増収企業比率、関東がトップ

2018 年度の売上高が判明した 512 社を地域別にみると、「関東」が 162 社(構成比 31.6%)で最多となった。次いで、「近畿」の 98 社(同 19.1%)、「中部」の 97 社(同 18.9%)と続いた。そのうち、2018 年度の売上高の増減が判明した 504 社を地域別に比較すると、増収企業の比率が最も高かったのは「関東」の 55.8%(87 社)。同 87 社のうち 5 割以上が東京都の企業で、大手企業のほか、集客力のある空港や東京駅などのターミナル駅構内に小売店を持つ企業では、土産菓子などのインバウンド需要が寄与して増収となっている傾向があったが、地方の百貨店での売り上げは苦戦している。次いで多かったのは「九州」の 54.3%(25 社)で、引き続きインバウンドの恩恵があった。

「北海道」では 2018 年 9 月に発生した北海道胆振東部地震による停電で生産に支障が生じ、また新千歳空港の数週間の営業停止による旅行客の減少で減収企業が多く発生した。「中国」では、2018 年7月の西日本豪雨によって工場が浸水し稼働ストップとなったことや、観光客の減少で土産店やサービスエリアでの売り上げが伸び悩んだ。

4. 業歴別売上高比較 ~100 年以上の老舗企業、半数近くが減収

2018 年度の売上高が判明した 512 社を業歴別にみると、「50~100 年未満」が 251 社(構成比 49.0%)で最多となり、次いで「30~50 年未満」の 101 社(同19.7%)となった。業歴 100 年以上の老舗企業が全体の 89 社(同 17.4%)を占めている。

そのうち、2018 年度の売上高の増減が判明した 504社を業歴別に比較すると、増収企業の比率が最も高かったのは「10 年未満」の 63.6%(7 社)となった。「10年未満」の 7 社のうち、6 社が業歴の長い母体となる会社の別部門として設立された会社だった。増収企業の比率が最も低かったのは、「100 年以上」の 43.8%(39 社)。「100 年以上」のみが、減収企業の比率が増収企業より高い状況となっている。

まとめ

2018 年度の国内菓子メーカー512 社の総売上高は前年度比 2.1%増となり、売上高は拡大傾向にあるが伸びは鈍化している。西日本豪雨や北海道胆振東部地震などの自然災害で厳しい状況に置かれた企業もあったが、猛暑がアイスクリーム需要の好要因となるなどプラス側面もあった。訪日外国人旅行者は 2018 年も過去最多を更新し、インバウンド需要が続く企業もあった一方、沈静化し頭打ち感が出てきている企業も見られた。

これまで取り扱いがなかった販路を開拓し、季節に合わせた新商品を投入するなど各社の努力が見られ、コンビニやスーパーマーケットなどからの受注獲得は競争が激化している。2019 年度(2019 年 4 月期~2020 年 3 月期)は立て続けに発生した台風や九州北部豪雨などの自然災害の影響を受けており、さらに新型コロナウイルスによる肺炎の流行で訪日外国人観光客数が大幅に減少する可能性が高く厳しい展開が予想される。

※ 前回調査は 2019 年 2 月。今回で 8 回目
転載元:帝国データバンク「特別企画:国内菓子メーカー512 社の経営実態調査」

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