連載:第32回 IT・インターネット
ネット炎上の最新事例[2021年3月]、著名人・企業・一般人による炎上は224件
個人の失言から企業の対応ミスまで、「ネット炎上」を巡るトラブルは一向に衰えを見せていません。炎上は人間の感情的な反応から着火することが多く、なかなか定型的・システム的な対応ができないのが実状です。一方で、過去の事例から類例パターンを把握し、慎重に行動することは可能です。最新の炎上事例やその傾向を見てみましょう。
3月もっとも多かったのは“著名人による炎上”、うっかり失言に注意を
シエンプレ(デジタル・クライシス総合研究所)による「ネット炎上」の最新分析によると、2021年3月1日~31日に発生した炎上は224件でした。これは投稿内容に「炎上」というキーワードを含む3,308件の投稿から、炎上にあたる事例を抽出した数となっています。
こうした炎上について、デジタル・クライシス総合研では、主体を「著名人」「法人等」「一般人」の3つ、内容を「反社会的行為」「不適切な行為」の2つに大別しています。3月の炎上案件で、主体の内訳は「著名人」80件(35.7%)、「法人等」78件(34.8%)、「一般人」66件(29.5%)でした。
また内容の内訳は「不適切と判断される可能性のある発言・行為」188件(81.3%)が圧倒的に多数でした。細目を見ると、「2-4 特定の層を不快にさせるような内容・発言・行為」が、全体の33.5%(75件)を占めていました。この結果からは、“有名人がついうっかり失言したことが、炎上してしまった”という様子がうかがえます。
さらに詳細に炎上内容を区分すると、「暴言・暴力」21件が最多で、以下「女性蔑視」14件、「差別・偏見」11件が続きます。
企業の炎上は「娯楽・レジャー」業界が最多
企業における炎上(主体が「法人等」の炎上78件)を業界別で見ると、炎上事案がもっとも多かった業界は「娯楽・レジャー」業界で25件(32.1%)でした。次いで「IT・メディア」業界が20件(25.6%)でした。
業界ごとに炎上内容を見ると、IT・メディア業界では「2-4 特定の層を不快にさせるような内容・発言・行為」が圧倒的に多い一方、金融は「2-1 サービスや商品に関連する過失・欠陥など」、建設・不動産は「2-3 非常識な発言・行為、デリカシーのない内容・発言・行為」が100%を占めています。母数が少ないため偏向していますが、業界によって傾向に差があることはありえるでしょう。
調査方法
調査期間:2021年3月1日~31日
調査方法:ソーシャルリスニングツール「SMDB」を使用
調査対象:Twitter、Facebook、Yahoo!ニュース、アメブロ、Fc2ブログ、Yahoo!知恵袋、2ちゃんねるなど94媒体への投稿
調査人数:分析対象投稿数:3,308件、抽出炎上事例数:224件
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000076.000052269.html
https://www.siemple.co.jp/document/enjou_report_202103/
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