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連載:第6回 経営・SaaSイベントレポート2023

台数・利益重視の経営からの脱却。トヨタが目指す「幸せの量産」とは?

BizHint 編集部 2023年6月2日(金)掲載
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トヨタは2022年3月期に6年ぶりとなる最高益を達成しました(23年3月期は対前年△9%)。リーマンショックを受けて一気に赤字になり、その後も震災やコロナ禍などの厳しい逆境に立たされていたトヨタが回復できた要因は、台数・利益を追求する経営から脱却し、“人づくり”を基盤とした取り組みへの変化にあります。リーマンショックで赤字になった時とほぼ同じ販売台数に関わらず、なぜ最高益を達成できたのでしょうか?CSO(チーフサステナビリティオフィサー)の大塚友美さんに、同社が進める変革について話を伺いました。

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大塚 友美さん
大塚 友美さん
トヨタ自動車株式会社 チーフサステナビリティオフィサー

大阪大学法学部卒、アメリカ・ダートマス大学MBA。トヨタ自動車(株)事務系女性総合職1期生として入社以来、ダイバーシティプロジェクト、未来プロジェクト、モータースポーツビジネス創出など、一貫して、変革推進の現場に身を置き、多様性やサステナビリティ実現をリード。現在はチーフサステナビリティオフィサーとして、同社のミッションである「幸せの量産」と持続可能な社会の推進をけん引する。

台数や収益重視よりも、トヨタが今目指すもの

トヨタといえば、「生産性を追求する厳しい会社」というイメージがあるかもしれませんが、根本にある創業の精神はまったく異なります。

トヨタグループのルーツである自動織機を発明した豊田佐吉さん。佐吉さんのお母様は、毎日夜遅くまで苦労して機織りをしていたそうです。そんな姿を見ていた彼は、「なんとか楽をさせてあげたい」という気持ちから、両手で織っている機を片手でできるように効率化し、自動織機を開発しました。つまり、 利益を出したいではなく、「自分以外の誰かのために」が、当社の創業の精神 なのです。

その精神を受け継ぎ、変化の激しい時代を歩んでいくために、未来への羅針盤として「トヨタフィロソフィー」を2020年に策定しました。

そこで掲げるミッションは「幸せの量産」です。

(画像引用 https://global.toyota/jp/company/vision-and-philosophy/philosophy/

当社の歴史を少し振り返ると、2000年から海外のマーケットで台数を伸長させていく中で、リーマンショックが起こり、一気に赤字へと転落しました。この後も品質問題で多くの皆様にご迷惑、ご心配をおかけしたり、東日本大震災に見舞われるなど、厳しい経営環境が続きました。

2022年3月期に6年ぶりの最高益を達成。販売台数はリーマンショック後の赤字の年とほぼ同じレベルでしたが、今回は黒字です。それはなぜか。

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