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元キーエンス人事25年のプロが語る人事評価の勘所。「組織を腐らせるNG評価」とは?
BizHint 編集部
2026年4月1日(水)掲載
「人事評価の目的は、社員のモチベーション総和の最大化である」と語るのは、キーエンス人事部に25年にわたって勤務してきた小島哲也さん。その後、SaaSスタートアップでも人事の仕組みづくりに携わってきた小島さんが評価制度において「公平で透明性が高い」ことを貫く背景には、「公平さを損なう評価は必ず社員のやる気を奪い、組織を腐らせる」という信念があります。人事評価の基本的な考え方から具体的な運用イメージ、さらにはついやってしまいがちな「NG評価」などについて伺いました。
人事評価の目的と、捨てるべき2つの評価指標
――まずは人事評価の目的について教えてください。
小島哲也 さん(以下、小島): 人事評価というのは行き着く所、人件費の原資が一定であれば、その配分を決めるために行うものです。そしてその結果として理想なのは 「評価が良かった人も、そうでなかった人も『次、がんばろう』と思える状態を作り出す」こと だと思います。
言い換えると、人事評価の目的は 『社員全体のモチベーション総和の最大化』 ということになります。そのために欠かせないのが 「公平で透明性の高い評価制度」。不公平な仕組みの上に、モチベーションの最大化はあり得ません。
――「公平な評価基準」とは、具体的にどういうものでしょうか?
小島: 私は 「会社の業績・成長に対する貢献度」 だと考えています。これが徹底できれば誰も文句は言えませんし、不満があったとしても腹落ちはできるはずです。
この「公平な評価基準」を追求する上では、 まず捨ててほしいものが2つあります。それは「能力主義」と「結果主義」です。 まずは「脱・能力主義」―能力やスキルが高くても、業績や組織成長への貢献がなければ評価してはいけません。そして「脱・結果主義」—結果だけを見て評価してはいけません。
大事なのは結果とプロセスの因果関係を明確にすること。良いプロセスを経て良い結果を出した人を、最も高く評価します。この峻別の徹底こそが、公平な評価への第一歩です。
業績や事業成長への貢献を伴わない能力評価、そして結果のみで評価することは、どこかで不公平感を生み、組織全体のモチベーションの総和を低下させます。 そしてそれは必ず、組織が腐っていく遠因になります。
――「不公平感を生む評価」とは、具体的にどのようなものでしょうか?
小島: 例えば、 多くの企業で無意識のうちにやってしまっているNG評価の典型 があります。それは、
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