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連載:第73回 IT・SaaSとの付き合い方

異業種出身のDX担当者が進めた施工管理システムの選定経緯。「現場に話を聞いてもらう」ために必要なこと

BizHint 編集部 2026年2月24日(火)掲載
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人口減少や職人の高齢化といった現状を前に、旧来のやり方では限界が見えていた熊本の住宅会社、株式会社アネシス。DXという全社方針を掲げるもそれを推進できる人材はおらず、採用活動からのスタートとなります。その後、東京の上場企業・異業種からの転職という形でDX担当者が入社。彼は全社の状況を把握した後、当時社内でバラバラだった施工管理システムの統一に着手します。目指したのは情報の集約・共有基盤の整備と、それを通じた経営合理化・業務効率化でした。DX人材がいなかった企業が取り組んだ、施工管理システムの導入・統一のプロセスを聞きました。

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(お話を伺った方)
株式会社アネシス
経営戦略本部 部長 木下 裕之さん
(熊本・建設業・従業員数 約180名)


※本記事は取材時点(2025年11月)の情報に基づいて制作しております。

「人材がいない」からのスタート。なぜDX担当者は入社を決意したのか?

――貴社におけるDX推進、もともとの課題感はどのようなものだったのでしょうか?

木下 裕之さん(以下、木下): 2019年頃から、市況や会社の将来に対して大きな危機感があったようです。人口の減少とともに住宅着工棟数も減少し、建設業界の職人の高齢化もどんどん進行している。「今までのやり方を続けていてはダメだ」「変わらなければいけない」という共通認識が社内で広がっていきました。

そこで、生産性の向上と新たな価値を生み出すことを目指し、会社の方針として「DX」が掲げられました。しかし  「誰がDXを進めるか?」を考えた時、当時の社内にそのような人材はいませんでした。

IT部門のような専門部署もなく、総務が兼務。業務システムの保守や開発は外部のパートナーに任せきりで、その内情を把握している人は社内にいない。となれば、 最初にやることは「DXを進める人材の採用」 。その採用活動の結果、DXの推進担当として私が入社するに至りました。

――貴社と木下さんとの接点は?また、なぜ入社を決断されたのでしょうか?

木下: 東京で開催されていた熊本へのUターン転職フェアがきっかけです。当時、私は東京の上場企業でエンジニアとして働いていました。その日はたまたま家族と街を歩いていたのですが、私の地元が熊本だったこともあり、軽い気持ちでその転職フェアを覗いてみました。

その中でアネシスのブースに立ち寄ったのですが、最初の印象は「楽しそうな人たち、楽しそうな会社だな」というものでした。 快活にお話しされる空気感に加え「新しい道をつくっていきたい」「全部チャレンジです」「会社として『挑戦を愉しむ』というミッションを掲げている」といったお話を聞き興味が湧きました。

前職はいわゆる大企業で、また長年勤めていたこともあり、ありきたりな言い方をすれば「歯車の一つ」のような感覚をどこかしらに抱いていた私にとっては新鮮な感覚でした。前職では「もっとこうしたらいいのに…」と思いながら実現できないことも多々ありました。でも、 ここなら自分がやりたいと思うことが実現できるのではないか?そんなチャレンジも悪くないかもしれない、と感じました。

そして決め手となったのは、その後アネシスを会社訪問したことです。

先ほどのイベントの縁で、熊本で行われるUターン体験会というイベントに参加しました。ただ、実はその時はアネシスのブースではなく他の企業に話を聞いて回っていました。私は根っこの部分で安定志向の面もあり、魅力的な条件を提示する企業も多々ありましたので。

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