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連載:第19回 組織改革 その根幹

会社から逃げた社長、社員の一喝で覚醒。100億目標に至る、挫折と再起の5年間

BizHint 編集部 2026年1月13日(火)掲載
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食品・車両部品輸送などを手がける株式会社ロジテム九州。創業69年を迎える同社は現在、従業員数300名超、売上高30億円へと成長を遂げています。しかし2016年、3代目として末永浩司さんが社長に就任したことをきっかけに社内は大混乱。社員の反発が相次ぎ、離職率は65%に。そんな状況に末永さんは現実逃避し、会社と距離を置くように。しかし労働組合の委員長の痛烈な一喝が末永さんの目を覚まします。そこから始まった末永さんの自己変革と組織改善の積み重ねで過去最高業績へ。若手とベテランがともに活躍する組織になっています。その経緯と、末永さんの人生と経営を決定づけた3つの指針について伺いました。

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社長就任も社員は反発。会社から逃げた社長へ、社員の一喝

――貴社の来歴と、社長就任時の状況について教えてください。

末永浩司さん(以下、末永): 当社は1956年創業で、現在69年目を迎える運送会社です。創業者である祖父がトラック1台から始め、父の代で大きく成長しました。私は3代目として、2016年の創業60周年というタイミングで社長に就任。現在、売上は約30億円、300名超の規模まで成長しています。

父の代まではいわゆるトップダウン、まさにワンマン経営でしたが、それが普通という時代でもありました。父は現場のことを熟知し、パワーに溢れ、何より自身が採用して育てた社員たちとの強い絆、信頼関係がありました。

私はそんな会社に外から飛び込んで社長に就任するわけですが、 そこで人生最大の勘違いをしてしまいました。社員に対して、父と同じような高圧的なアプローチで接してしまったのです。

私は社員を採用したわけでも育てたわけでもなく、現場経験もありません。信頼関係はゼロです。私の態度は社員にとって、尊大なものに見えていました。

そんな中、私は社長就任を機に新しい経営理念として『幸運を送る』を掲げました。「運送」という言葉に「幸せ」を重ねて、単なる物を運ぶ仕事ではなく、人々の喜びや幸せを届ける仕事なんだという想いを込めました。

しかし 社員との信頼関係もない私が理念を語っても、誰もついてきてくれません。 父の代まではその関係性があったため、現場の不満もあまり表面化しませんでした。しかし世代交代後、その不満が一気に噴出。社員の反発が相次ぎました。

その最たるものは、退職です。 離職率は65%にも及びました。 事業は成長軌道にあったので採用は続けていましたが、まったく定着しない。新入社員はすぐに辞めてしまう状態でした。

私自身、そうした現実にどう向き合えばいいかわからず、 逃げるように会社と距離を置くようになり、出社もしなくなっていきました。会社のことを考えるのが怖くて現実から目を背け、夜の街を飲み歩く毎日 でした…。

そんなある日、 労働組合の委員長である社員から思いっ切り一喝されました。正直、この言葉は今までで一番、胸に突き刺さりました。

―――何と一喝されたのでしょうか?

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