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連載:第1回 サイバーエージェント・曽山氏に聞く

経営リーダーを育てるには「弱みつぶし」から「強み活かし」へ サイバーエージェント曽山さん

BizHint 編集部 2017年6月20日(火)掲載
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日本の企業が直面している働き方改革に対し、新しい流れを提言したい。そんな思いから、個人の「強みを活かす」ためのノウハウを書籍にしたためた、株式会社サイバーエージェント取締役 人事統括の曽山哲人さん。人事統括としての12年間の経験から生まれた書籍『強みを活かす』(PHP出版)は、新しい人事モデルの提示のみならず、社員個人の強みの見つけかたに深く言及しています。個人が思いもよらないような才能を見つけることができる組織はどうやったら実現するのか、人事はどのように組織や個人に働きかけていくべきか、本書のエッセンスを教えていただきました。 1回目は、これからの日本に必要な人事論、リーダー論についてです。

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日本の人事施策は「弱みつぶし」になりがち

「弱みつぶし」で優等生は生まれるが……

私はサイバーエージェント(以下CA)にて2005年に新設された人事本部長に就任して以来、人材マネジメントの分野で12年間仕事をしてきました。その経験を振り返ってみると、 多くの日本企業が人材に対して行っているアプローチは、「弱みつぶし」 であると。社員研修のほとんどは、スキルの不足を補う研修に終始しているように感じます。

一方、 経営者側の悩みは「リーダーの育成」 です。様々な企業の人事課題として、「リーダーが育っていない」という声をよく聞きます。

これはある意味当然のことです。「弱みつぶし」の研修は、弱みを克服しただけの平均的な優等生を育てることはできます。ただし、なんでもまんべんなくこなせる優等生がリーダーにふさわしいかと言うと、そうではない。個人の「強み伸ばし」をすることがリーダー教育になると、私は考えています。

リーダーは「リードする人」

そもそも私は、リーダーという言葉にすべての意味が含まれていると思っています。リーダーとは、LEAD-ER、つまり、リードする人なんですね。ということは、 メンバーを“どこ”にリードするのかが重要 になってくる。そのためには、リーダー本人がWhereの先にあるビジョンや目標を定め、肚に落とすことが大切です。しかし今は、本来の意味合いから離れて、リーダーという言葉を軽く受け止めている人が多いように感じます。

本来的な意味のリーダー、つまり「目的地まで導くことができる人」は、弱みをつぶすだけでは育てられません。メンバーを“どこ”にリードするのかを決めるには、その人ならではの発想力や直観力、決断力が重要で、「強み伸ばし」をしないと育てられないのです。

では、「強み伸ばし」はどうすれば可能なのでしょうか。私は、その人の才能が大化けしそうな環境に放り込むことで、「もっとやろう」「もっと楽しもう」「もっとアクセルを踏んでやろう」という意欲がわいてくるものと考えます。そういった場を組織の中でどうアレンジし、体験させるかが難しいところだと感じています。

「強みを活かす」=「適材適所」につながる

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