close

はじめての方はご登録ください(無料)

メニュー

BizHint について

カテゴリ

最新情報はニュースレター・SNSで配信中

連載:第10回 テレワークイベントレポート 2020

レガシーからDXのビジネスを創造する人財に大変身!住友生命がDX開発をやってわかった育成ノウハウ

BizHint 編集部 2020年10月7日(水)掲載
メインビジュアル

「デジタルトランスフォーメーション(DX)に強いのは、年齢が比較的若い社員でしょ」「レガシーな業界では、DXを推進できる社員は育たない」と思い込んでいませんか? 住友生命グループの岸和良さんと杉山辰彦さんは、リモート型のDX人財育成プログラム「Vitality DX塾」を牽引した経験から「伝統的な組織からも、DX型のビジネスを創造できる人財は輩出できる」と断言します。自社のDXに必要な社員を探し出し、未来のDX人財として育成するにはどうすればよいのか。初公開の研修ノウハウをたっぷり教えていただきました。

メインビジュアル

岸 和良さん
住友生命保険相互会社 情報システム部担当部長 兼 代理店事業部担当部長

1990年住友生命保険相互会社入社。個人保険システムの新規構築等を経て「保険商品×チャネル(銀行、保険ショップ)×DX」の領域を担当。保険商品、販売チャネルのシステム開発のほか、南アフリカの金融サービス会社・Discovery Ltd.と連携してDX型健康増進保険「Vitality」プロジェクトを推進。保険DXプロジェクトのリーダーを務める。

杉山 辰彦さん
スミセイ情報システム株式会社

住友生命の子会社であるスミセイ情報システムで、保険システムのアプリケーション開発に10年以上携わる。2019年4月に、住友生命DXプロジェクトにアサインされ、企画とプロジェクトマネジメントを担当。価値創造型人財教育プログラム「Vitality DX塾」の教材開発と運営も担う。


10兆円市場を生み出すには「DX」のステップが重要

岸和良さん(以下、岸):デジタルトランスフォーメーション(以下、DX)とひと口に言っても「自社でやろうとしているDXが、どれに当てはまるのか?」で食い違うこともしばしばです。

DXに欠かせない3つの用語である、①デジタライゼーション、②デジタイゼーション、③デジタルトランスフォーメーションの違いを理解すると、自社の「DX」がどの用語を意味するのか、理解しやすく なります。

まずは以下のように、金融庁による定義をあげてみます。一般的な定義は所説ありますが、①デジタライゼーションが業務全般を一貫してデジタル化すること、②デジタイゼーションは業務の一部をデジタル化することを指すので、金融庁の定義と少し違いますね。

(図:岸さんのお話を参考に、BizHint編集部が作成)

岸:③デジタルトランスフォーメーションは、一般的な定義では「デジタル技術を使って顧客価値や社会的価値を加えること」だと言われています。だから、 会社側から見て電子化していることをDXとは言いません。あくまで消費者が使った時に、便利や感動を覚えるものかどうかが、本質となります

さらに、金融庁の定義で「顧客価値を向上させるビジネスモデルに変えること」とあるように、多くの場合にはビジネスモデルの変革を伴います。

これらを踏まえて、当社ではDXを「 デジタル技術+顧客(消費者)価値向上・社会価値向上(+ビジネスモデル変革)→ディスラプション 」と定義づけました。ビジネスモデルが変わると、既存ビジネスの破壊が起こるケースもあるからです。

(図:岸さんのお話を参考に、BizHint編集部が作成)

岸:DXを語るうえで非常に難しいのが、段階があること。究極的なDXは、UberやAirbnbなどのように、ビジネスモデルの転換を伴い、社会や人々の生活を向上させる効果をもたらします。ただし大企業では、ビジネスモデルを変えることなく、お客様視点で業務を見直す段階を、DXと捉えるケースもあります。

そこで当社では、DXを5つの段階に分けて定義しました。 一般的には、顧客視点で業務を見直したり(レベル2)、現在のビジネスモデルの中で既存市場に新たな価値を提供したり(レベル3)といった企業が多い ですね。

DXの内容で大きな隔たりがあるのは、レベル3と4です。既存のビジネスモデルでやるか、ビジネスモデルを変えるか。既存市場か、新規市場か。

(図:住友生命保険相互会社提供)

岸:例をあげると、当社の保険サービス「Vitality」は、レベル3に該当します。従来の生命保険の顧客を対象に、運動や健康診断などの取り組みをポイント化し評価する「健康増進プログラム」を提供。 健康リスクそのものを低減するという新しい価値を提供しています

健康関連ビジネスの市場規模は、国内では10兆円と言われており、今後5年間で約2倍に拡大すると予想されています。世界的にも健康に注目が集まる中、当社では、VitalityのようなDX型の保険サービスを今後さらに強めていく方針です。

レガシー産業でDXビジネスを創造する人財へ転身、欠かせないスキルは◯◯

この記事についてコメント({{ getTotalCommentCount() }})

close

{{selectedUser.name}}

{{selectedUser.company_name}} {{selectedUser.position_name}}

{{selectedUser.comment}}

{{selectedUser.introduction}}