連載:第5回 コロナ危機と闘う
ニーズが高まる助成金、知らないとハマる落とし穴とは?


日々変わり行く事業環境を支えてくれる補助金や助成金。コロナ禍のなかでニーズが高まっています。しかし、補助金や助成金を単に「もらえそうだから……」と申請すると思わぬトラブルにつながったり、手間がかかってしまい生産性が悪化してしまうケースもあるとか。長年に渡って中小企業の助成金をサポートしている助成金制度推進センター®の理事である上宮隆弘さんに聞きました。しっかりと助成金を活用するために覚えておきたいことをまとめています。

コロナ禍で需要が高まる補助金/助成金
――そもそも、補助金や助成金について多くの企業が勘違いしていることがあると仰っていますが、その点からお伺いできますか?
上宮隆弘さん(以下、上宮): 助成金と補助金を一緒くたに考えている企業は多いです。 一般的に「助成金は厚生労働省、補助金が経済産業省」と言われています。しかし、これは正しくありません。厚生省以外からも助成金は出ますし、経産省以外からも補助金の制度はあるからです。
では、なぜこう言われるのか。それは「どの企業にも当てはまる可能性があるのが厚生省の助成金」という理由が大きいですね。文部科学省などにも助成金制度はありますが、基本的には管轄している企業以外には関係ありません。補助金も同様で、他の省庁にもありますが、言いやすいから経産省と言っていることが多いですね。社労士の間でも「助成金は厚生省、補助金が経産省」と説明することも多いですが、あくまで便宜上の話です。
また、助成金の申請を顧問の社労士に依頼するケースも多く見られますが、実はそれがトラブルの元になることがあります。実は、社労士向けの保険制度「社会保険労務士賠償責任保険」があるのですが、この支払いのうち70%以上が助成金関連業務に起因する損害なのです。つまり、助成金に関するトラブルは非常に多いのです。
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