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連載:第2回 HRテクノロジー2016 イベントレポート

人材育成の方程式と科学的ジョブローテーションによる組織の活性化 【人事領域でのデータ活用最前線!(2)】

BizHint 編集部 2016年12月1日(木)掲載
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※この記事は2016年10月18日に開催されたイベントの録音を元に作成されたレポートです。

今回は、株式会社セプテーニ・ホールディングス、日本アイ・ビー・エム株式会社の2社に登壇いただき、“人事領域でのデータ活用最前線”についてお話しいただきます。

登壇者:株式会社セプテーニ・ホールディングス 人的資産研究所 進藤竜也氏

人材育成を方程式として概念化! 信頼性ある「評価データ」を構築できたワケ

進藤 竜也氏(以下、敬称略):次に、人材育成担当として取り組んだことをお伝えします。2年目から人材育成担当も兼務するようになったため、育成にもデータの活用を取り入れて、採用と育成の関連性を強めていきたいと考えました。

そもそも当社では、「育てる」と「育つ」は別だという考えをもっています。個人の成長に必要な知識を提供して「育てる」アプローチではなく、各人が成長に必要な経験を自発的に積めるような職場環境を、科学的な観点から整えていく手法を当社の人材育成と再定義しています。

また、成長に対する考え方を、私たちは次のような方程式でとらえています。 成長(Growth)=資質(Personality)× 環境(Environment) そしてこのEnvironmentとは、チーム(Team)と仕事(Work)両方から成ります。

例えば、「このチームだとコミュニケーションがとりやすい」といった点や、「この仕事は自分にフィットしている」といった点などを表します。個人の資質やもともとの能力だけでなく、この「環境」という変数が、社員個人の成長に大きく影響すると考えています。

当社では、成長を社内の「評判」で測定すると位置付ける一方で、方程式の右辺を「相性」と位置付けて、定量的に測定し、検証していきました。 この「相性」を定量化する方法は、人と人との関係性の研究に精通されている株式会社ヒューマンロジック研究所のご協力を得て開発に至りました。3年がかりでロジックを修正し続け、現在活用のフェーズに入っています。

もう一つ、評判のスコアをどうやってつけているかというと、人の感覚量を定量化する手法を用いています。一人あたり、上司や同僚など平均20名による評価を集めています。これは社員一人あたり数名の意見を調査する一般的な360度サーベイに比べて、統計データとしてはかなり偏りが少なく、採取したデータはきれいな正規分布が毎回確認できています。こうして、評判スコアで成長を測定できる状態にしています。 「とはいえ評価を入力するとなると、人の主観やミスが起こるのでは?」と懸念される方もいるかもしれません。それを防ぐために、そもそも多くの人数で評価を行っていたり、評価者に事前の評価指導を行っていたり、誰がどんな評価スコアをつけたのかは完全匿名性にしていたりと、他にも当社独自の運用方法が多く存在します。

信頼性ある「評価データ」をどう活かしているのか?

管理職の登用においてもこの評判スコアが重要な基準として用いられています。実はこうしたデータの収集と活用を約18年間も続けているため、安定した信頼度の高いデータになっていると思います。社内で信頼性のある指標となっているかはデータを活用して行く上では極めて重要だと感じます。

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