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連載:第9回 よくわかる補助金・助成金 販路開拓

「小規模事業者持続化補助金」の意外な使い道とは?

BizHint 編集部 2020年3月11日(水)掲載
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平成26年から始まった小規模事業者持続化補助金。これまでに商工会・商工会議所合計で延べ13万者が採択されています。しかし平成28年の小規模事業者数は325.2万者。複数回採択を無視しても、採択された事業者は1割以下です。そこで今回は、「実はこんなことにも使える」例など、次回の申請に役立つ情報を紹介いたします。

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1.小規模事業者持続化補助金とは

平成26年から開始されたこの小規模事業者持続化補助金(以下、「持続化補助金」)。直近の平成30年度第2次補正予算における「持続化補助金」の採択率は85%を超えて、小規模事業者にとって非常に使いやすい補助金となっています。

これまでに商工会・商工会議所各取り扱い分を合算し、採択された事業者数は延べ13万社を超えています。しかし平成28年全国の小規模事業者数は325.2万者(中小企業庁平成30年5月17日「小規模事業者政策について」より)。複数回採択の事例を無視しても、その採択事業者数は5%以下。残念ながら不採択となった申請者数を含めても全事業者数の1割に満たない数字で、まだまだ知名度が低い状況です。

そこで今回は、持続化補助金の名前は知っていて関心はあったものの、計画づくりは敷居が高いと申請に二の足を踏んでいた事業者の皆さんに、 「こんなことにも使える」 事例をいくつかご紹介し、次回の申請をぜひとも検討していただくための情報をお伝えいたします。

内容は直近の平成30年第2次補正の公募要領を参考にしています。持続化補助金における補助対象経費などの内容は年度により変更がありますので、必ず申請年度の公募要領を併せてご確認ください。また小規模事業の定義や補助率や補助額等の情報については、割愛していますので、併せて下のリンクでご確認ください。

参考:日本商工会議所「平成30年度第2次補正予算 小規模事業者持続化補助金【公募要領】」

2. どんな計画が補助金の対象となるのか

(1) 原則は販路開拓のために

まず公募要領27ページの補助対象事業に、『「持続化補助金」にて対象となる事業は、策定した「経営計画」に基づいて実施する、地道な販路開拓等のための取り組みであること』と記載があります。まず販路開拓に該当しないものは対象外です。しかしながら例外的に認められているのが、「サービス提供等プロセスの改善」および「IT利活用」などの業務効率化(生産性向上)の取組です。こちらも販路開拓とあわせて行う場合には、補助対象事業となります。

補助対象の経費区分は14個

申請可能な支出は、次の14の経費区分にわかれます。ちなみに平成26年度は、⑪車両購入費と⑫設備処分費を除く、全12の経費区分でした。

① 機械装置等費、② 広報費、③ 展示会等出展費、④ 旅費、⑤ 開発費、⑥ 資料購入費、⑦ 雑役務費、⑧ 借料、⑨ 専門家謝金、⑩ 専門家旅費、⑪ 車両購入費(買い物弱者対策事業の場合に限ります)、⑫ 設備処分費(補助対象経費総額の1/2が上限)、⑬ 委託費、⑭ 外注費

これらは一般的な会計の勘定科目とは違い、持続化補助金独自の経費区分です。御社の計画がどの経費区分になるのか、公募要領を参考の上申請するようにしてください。

経費区分の一般的な例

参考:「日本商工会議所 小規模事業者持続化補助金」

(2) 販路開拓の経費支出項目は、広報費などが一般的です

一般的な勘定科目にて広報宣伝費に該当する活動として、チラシ・DM・ポスターなど販促物の作成や配布などがありますが、こちらは広報費の経費区分に該当します。

他にもホームページの開設や改修、クリック課金などのWEB広告、さまざまな媒体で使用する動画広告の制作にかかる費用などのデジタル系の広報活動や、飲食店のメニュー刷新や看板の作成、試供品の配布など既存の広報・集客活動も計上対象経費となります。

(一例です)
○ ウェブサイトの作成・更新費、チラシ・DMの外注や発送・配布料金、外看板、 販促物・試供品(ただし販売商品と異なるもの)、クリック課金広告サービス
× 名刺、金券・商品券、求人広告、販促物・試供品(販売商品と同じもの)、チラシ・DMや販促物・試供品で配布していないあまり分

ただし汎用性の高いものは対象外です

持続化補助金ではどの経費区分に関わらず、対象にならない経費として「汎用性があり目的外使用になり得るもの」というルールがあります。具体的には「パソコンやタブレット、マイクロソフトオフィスなどの基本的なPCソフト、一般的なプリンターや複合機」などのIT関連品や「ペンやクリアファイル、無地の封筒や電池」などの文房具・消耗品費が該当します。

(3) こんな事例でも補助金がもらえる

上記のような、広報活動はいまのところ予定がないという事業者の皆さんでも、持続化補助金利用の可能性は多数あります。「販路開拓=お客様を増やすための試み」なので、以下のような事例で申請し、採択されたケースがあるようです。

① 喫茶店がエスプレッソメーカーを購入。新たにエスプレッソコーヒーの販売を開始した。
② レストランが高性能コンベクションオーブンを購入。メニュー提供のバリエーションを増やし、かつ提供時間を短縮。店内の回転率を向上させた。
③ 観光地に立地するお土産物店が、増加するインバウンド客に対応するために、店内案内や店内POP、また自動音声ガイドやホームページの多国語化を実施した。
④ 寒冷地向きの商品を開発しているある企業が、画期的な商品を開発。日本国内のみならず、以前から興味のあった海外市場へ直接アプローチし、ヨーロッパの展示会に出展。展示会の出展費用のみならず、同地への旅費や複数言語で書かれたリーフレットを作成し、会場で販路開拓を行った。

もっとも身近な例として、次の2つもご紹介します。
⑤ 地方都市に立地する老舗和菓子店。今までは持ち帰りがメインであったが、客層の高齢化に合わせて、買い物ついでに 「ひと休み」できるイスとテーブルを設置し、喫茶スペースを設置 した。
⑥ 年季の入ってきた食品製造工場。近年の工場見学ブームで、同社にも見学依頼が増加。そのため工場の一部を簡易な展示即売コーナーに変更。またお客様の利便性向上のため、 旧来の和式トイレを廃し、洋式トイレを増設 した。

もちろん同様の内容でも、計画そのものの精度が低い場合は、採択される可能性は低くなります。しかしながら上記の例を見る限り、背伸びをしないでも、自分たちの行ってきたことの延長線上で、何とか計画を立てられるとは思いませんか?

ぜひ申請を思い立ったら、あわせて自社の強み・競合との差別化・事業計画の数値化など申請書に記載する内容のブラッシュアップも早めに取り組むことをお勧めいたします。

(4) 豊富な採択事例の情報はこちらから

持続化補助金は、申請したいけどこの計画が申請できるのかわからない。そう思う事業者の皆さんは多数いらっしゃいます。そのため中小企業庁や日本商工会議所などの実施団体は、過去の採択事例を豊富に取り上げております。以下のリンクをご紹介しますので、 自社で計画していること や、 計画まではいかないが、頭の中にあるやりたいこと で似たような事例がないか、一度目を通して見て下さい。

ミラサポ総研 〔vol.75 小規模事業者持続化補助金「成果発表会2018」レポート〕

日本商工会議所〔小規模事業者の経営計画作成・実践事例集 平成25年3月〕

日本商工会議所〔小規模事業者持続化補助金採択事業者取り組み事例集 平成29年10月〕

3. まとめ

いかがでしたか。持続化補助金は上限金額が50万円という比較的低額なため、その採択者数は他の補助金を大きく上回る10,000者以上となっています。10,000以上の採択例は、ひとつとして同じものはないはずです。ですがお客様を増やしたいという気持ちはみんな共通ですから、皆さんの困りごとを解決するのに役に立つ事例がきっとあるはずです。

どうぞご興味のある事業者の皆さんは、ご自分の地域の商工会議所や商工会、また金融機関や認定支援機関、そして中小企業診断士などに相談しながら、この制度をうまく活用して下さい。そして販路拡大をきっかけに、その後の事業拡大につなげていかれることを切にお祈りいたします。

[日本商工会議所 小規模事業者持続化補助金]
補助金事務局 電話:03-6447-2389
問合せ対応時間:9:30~12:00、13:00~17:30 (土日祝日、年末年始の休業日を除く。)

[小規模事業者持続化補助金(商工会地区分)]
各都道府県の商工会連合会へお問い合わせ下さい。

(執筆)
株式会社プロデューサー・ハウス 打越大輔
中小企業診断士
1級販売士

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