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連載:第5回 新規事業の作り方

【スポーツ・自動車部品・医療介護】多様な分野で新規事業を展開できるモルテンの秘訣

BizHint 編集部 2019年8月2日(金)掲載
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1958年、広島市中区にゴム工業会社として創業後、長らくスポーツ競技用ボールや自動車ゴム部品の製造を手掛けてきた株式会社モルテン。オリンピック公式試合球や各スポーツの国際連盟から認定球に選ばれるなどスポーツ業界では圧倒的な知名度を誇り、自動車業界では広島マツダとテクニカルパートナー契約を結ぶなど、その技術力は高く評価されています。こうした歴史と技術力に慢心することなく、近年では床ずれ予防用エアマットレスやクルマイスを開発して医療福祉分野へ参入、さらにはバスケットボール新規事業B+(ビー・プラス)の立ち上げと、新規事業も積極的に立ち上げています。2010年8月から代表取締役社長 最高経営責任者を務める民秋清史さんに、多角化を進める背景と実現するカギについて伺いました。

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株式会社モルテン

代表取締役社長 民秋清史さん

1974年生まれ、広島市出身。1998年矢崎ノースアメリカインクに入社。2006年に株式会社モルテンの取締役兼執行役員として入社。広報室室長をはじめ経営企画や海外営業に携わった後、2010年8月に代表取締役社長 最高経営責任者に就任。2016年グロービス経営大学院修了。


スポーツ・自動車部品・医療介護、各業界から圧倒的支持を受ける

――1500アイテムと多くの商品を生産していますが、モノづくりで大切にしていることは何でしょうか?

民秋清史さん(以下、民秋): 我々が目指すのは、ブランドステートメントに沿ったモノづくりです。たとえば、スポーツ用品事業では「For the real game(その時の、人々の技術や意志が、100%発揮される時、スポーツは本物となる)」というビジョンを掲げています。サッカーなら、蹴ったボールが意図した通りに飛ぶことで選手の実力が100%発揮でき、ゲームは本物になります。

たとえば、パネルを継ぎ合わせて作るサッカーボールに求められる技術は、真球性と均質性と低吸水性の3つがあり、真球性はパネル中央とパネルの継ぎ合わせ部分の硬さの違いを少なくするための技術、均質性はボールのどこを蹴っても正確に飛ぶための技術、低吸水性はボールが水を吸わないための技術が必要です。

バレーボールは逆で、汗で滑ると困るので水分を吸わなきゃいけないけど、重くならないように吸った水分を揮発させることが求められます。バスケットボールはボールの触感がすごく重要なので、滑ってもダメだし滑らなすぎてもダメ。ハンドボールはぐっとつかめなきゃダメ。スポーツ競技によってボールに求められる機能は異なり、それに応じた技術力が必要です。

我々がつくる商品には、ビジョンで掲げる想いとそれを実現する技術が詰まっています。

――独自の技術力でスポーツ業界などから圧倒的な支持を受けていますが、軸となる技術は何でしょうか?

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