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連載:第2回 Effectivenessを経営に【東京大学東洋文化研究所教授 安冨歩さん】

自分の権限を行使し、「意味のあること」を実現する【東京大学東洋文化研究所教授 安冨歩さん】

BizHint 編集部 2018年1月9日(火)掲載
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企業において、人材の多様化は避けられない課題になっています。しかし、それをどう進めていくべきかに悩む人事担当者も少なくありません。そもそも日本の企業は、社内風土や人材活用においてどのような問題を抱えているのでしょうか。また、前提となる問題を踏まえたうえで、ダイバーシティを推進していくためにはどのような行動をとるべきなのでしょうか。普段からTwitterなどを通じて「抑圧されず、自分らしく生きる」というテーマを積極的に発信されている安冨歩・東京大学東洋文化研究所教授に伺いました。 後編は、事業のタネとなる「Effectiveness――意味のあること」を進めるためのコツについてです。

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効率追求からは、意味のあることは生まれない

乾いたタオルを絞るのか? 濡れたタオルを持ってくるのか?

前編では、 「経営において重要なのはEfficientであることではなく、Effectiveであること」 というドラッカーの言葉に基づきながら、日本企業の間違いを明らかにしてきました。Efficientであることとは効率を追求すること、Effectiveであることとは意味のあることを追求すること。しかし日本企業は、いまだに効率を最重要課題に置いています。安冨さんは、「 乾いたタオルをいくら絞っても水は出ない のだということを、早々に認識すべき」と言う。

「日本企業が迷走している理由は、まさにこれ。乾いたタオルからは水は出ないのに、出ると信じて絞りまくっていることです。水を出したいのなら、タオルを濡らすか、濡れたタオルを探さなければならない。そのために 一番手っ取り早いのは、これまで組織にいた人材とは違う人を入れる ということ、すなわちダイバーシティです。日本語もろくにできない海外の人を採用してみれば、自分たちが当たり前と思っていることが当たり前でないことが分かりますよね」

見た目の効率は、ガクンと落ちるかもしれません。しかし、日本企業が重要視していた効率性――紙の書類を少しでも早く印刷してより正確にハンコを押す、工場のラインを正しく動かすというのは、本当の意味での効率化ではない。コンピュータがすべきことを人間にやらせている、日本でやらなくていいことを日本でやっているという、本質的には非効率なことばかりを追求してきたのだということをまず認識すべきと、安冨さんは話します。

勇気をもって恐れずに、自分の権利を行使する

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