社員数増加とともに薄れた「縦と横の繋がり」。ITによる組織改善が過去最高業績の原動力になった経緯

組織崩壊から再建するためにコツコツ進めた「社内の縦と横の繋がり」作り。順調に進んでいた最中に見舞われたコロナ禍と、その後の事業拡大・社員数増加によってそれがいよいよ暗礁に乗り上げました。「社員の顔を見て、ぱっと名前が出てこない…」という体験に端を発して、今までの組織づくりのやり方を抜本的に変えなければならないと決意したのが、ロジテム九州株式会社 取締役の末永功太さんです。転機は2024年、偶然目にした広告をきっかけに検討を重ね組織改善のクラウドサービスTUNAGを導入。運営チームを結成しての全社浸透、離職率の低下、そして過去最高の売上に繋がるまでの、組織再建の経緯を伺いました。

(お話を伺った方)
株式会社ロジテム九州
取締役 末永 功太さん
福岡支店 主任 尾形 愛結さん
(福岡・運送業・従業員数 約300名)
※本記事は取材時点(2025年3月)の情報に基づいて制作しております。

コロナ禍と社員数の増加。社内コミュニケーションの希薄化が止まらなかった

――TUNAGの導入に至る背景から教えてください。

末永取締役(以下、末永): 当社は2016年に現在の社長に交代したのですが、その直後から組織がバラバラになり、最終的には経営側と労働組合側の争議にまで発展しました。その際、私は対応の窓口となり、社員の不平不満を一身に受けていました。2017〜18年ごろのことです。

そうした時期を経て、 経営側としては社員を変えるのではなく「自分たちを変えよう」という大方針を立てて関係の再構築に取り組んでいきました。 社長がドライバーの横に同乗しながら1日一緒に回る「同乗道場」、現場の朝の点呼への参加、社員との懇談会。皆が働きやすい職場にするためのルールや環境づくりも進め、少しずつ社内の雰囲気が好転していきました。

しかしそうした矢先、2020年に新型コロナウイルスが流行、緊急事態宣言が発令されました。これは本当に痛かったですね。毎朝の点呼はドライバーと顔を合わせる一番の機会だったのですが、これをリモートに切り替えざるを得なくなりました。直接コミュニケーションを取ること自体がNG…という状況が1年半~2年ほど続き、人間関係が少しずつ希薄に。

社内を見渡すと「会社の仲間に会わなくても仕事はできる」「荷物が運べればそれで問題ない」といった無機質な空気に変わっていきました。

これは上述の混乱を経て当社が再定義した経営理念『幸運を送る』の大義である「私たちがモノをお届けする事で縁ある人を幸せにする」とは全く異なる価値観・雰囲気でした。幸運を送るには「何より社員が幸せにならなければならない」と考えていましたし、幸せになる要素の一つに「人間関係」があったからです。

そして2023年ごろ、コロナ禍の終息とともにあらためて社内での交流の活性化を図ろうとしました。しかし何をやっても以前ほど人は集まらないし盛り上がらない。一体感を取り戻せなくて、やきもきする日々が続きました。

さらにそのタイミングで重なってしまったのが、社員数の急激な増加です。大手ECの仕事に対応するため、200人から300人超へと規模が拡大しました。私は社員さんの顔と名前はほとんど記憶していましたが、 一人ひとりに対して「この方の人生背景やどういう想いで我が社に来てくれたのか分からない!…であれば、私の事や会社の想いも分からないのでは?」という状況が起こりだしました。

この時「もう今までのやり方では無理だ…」と、別の方法を考えなければいけないと切り替わりました。