貴方は「人を見る目がある」と自信を持って言えますか?活躍人材を見極めるたった一つの要諦

採用力の格差が、企業の命運を分ける時代になってきています。即戦力として経験者を採用したのに期待外れだった、優秀そうに見えたのに入社後に活躍できなかった――そんな失敗を繰り返す企業が後を絶ちません。問題の根本は、日本の採用市場の現実を理解しないまま、経験・スキル・直感といった基準で採用判断を繰り返していることにあります。世界最高峰のヘッドハンティング会社で10年間、5000人超の経営人材を評価してきた経験を持つ採用のエキスパートである小野壮彦さんが、採用格差時代における活躍人材の見極めについて、その本質に迫ります。

経験者採用で陥りがちな「3つの誤解」

採用に関わる管理職の方々にまず問いかけたいことがあります。御社には、候補者が自社で活躍できるかどうかを正しく見極める力、つまり「人を見る目」がありますか?そしてその目があったとして、採用プロセスの中でそれをきちんと実装できていますか?

私がこれまで多くの企業の方々と接してきた中で、 採用や人の見極めに対する苦手意識が根強く残っている と感じています。それも当然で、日本ではこれまで採用に関わる訓練が体系的に行われてきませんでした。面接官トレーニングを組織的に行っている企業は、日本ではまだ少数派と言っていいでしょう。

「経験者採用をしたものの、即戦力にならなかった」「優秀そうだったが、思ったよりも力が発揮されなかった」「スキルはあるが、カルチャーが合わなかった」——こうした事態は、大企業でも中小企業でも、スタートアップでも、どこでも起きています。

なぜそのようなミスマッチが起きてしまうのか。その背景には、多くの企業が陥っている経験者採用における「3つの誤解」があります。

1つ目は 「業務・業界経験があれば活躍できる」という誤解 です。求めているポジションに対する経験のマッチングだけで採用判断をしてしまう企業は少なくありません。しかし、経験や知識の有無がその人の活躍を保証するわけではありません。そこを重視しすぎることで、本当に可能性のある人材を見落としているケースが多いです。

2つ目は 「採用面接の主目的はスキルセットの確認である」という誤解。 「この技術を知っていますか」「この業務を動かしたことがありますか」——そうした確認だけで人を判断しようとしてしまう。スキルチェックは確かに重要ですが、それだけで人を判断するのには限界があります。

3つ目は 「最後は直感でわかる」という誤解 です。「話せばわかる」「自分は人を見る目がある」と感覚的な判断に頼りすぎるのも危険です。経験豊富で優れた面接官であれば、そういった直感は意味を持つかもしれません。しかし、裏付けのない直感頼りの判断は致命的な採用ミスにつながります。

この3つの誤解に共通していることがあります。それが、「表面に見えているもの」だけを判断基準にしているということ。これでは、本当に活躍する人材を見極めることはできません。では、何を基準に判断すればいいのか。