連載:第4回 中竹竜二さんが聞く【新しい組織・リーダー論】
再生請負人・メガネスーパー社長が語る “負け癖”がついている社員たちを蘇らせる方法


コーチ育成のプロ・中竹竜二さんと一緒に、ビジネスの世界で今求められている新しいリーダー論を探る連載。経営不振に陥っていたメガネスーパーに、投資ファンドが社長に選んだのが星﨑尚彦さんでした。現場に入り社員の意識改革に着手、わずか3年で黒字化を達成。その後も順調に業績を伸ばし続けている。星﨑さんのマネジメント手法は一見強烈なリーダーシップ型。だが、実態はどうだったのでしょう。前篇ではメガネスーパー再生物語のポイントをお伺いします。

~この記事でわかること~
- 再建を引き受けた星﨑社長がまず最初に行ったこととは?
- 指示待ちになっていた社員を変えるため言い続けたこととは?
- ダメな会社に共通する「5つのポイント」とは?
中竹竜二さん(以下中竹) :スポーツの世界では、 「日本人は“負け癖”がついていることに自覚がない」 と言われることがあります。選手たちはまじめに練習に取り組んでいるし、選手たちにはテクニックもある。それでも肝心の試合の時には勝てない。しかも一度負けると、その後も負け続けることが珍しくないんです。自信を喪失してしまうのか、意識してないのか。「どうせ今度も負けるんだろう」と思ってしまうんですね。 こうした負のスパイラルに歯止めをかけ、 チームで勝つためには1人ひとりの意識改革が必要であり、リーダーやトップの役目がとても大事 です。
星﨑さんは2013年、経営不振だったメガネスーパーの社長の再建を任されました。その後みずから現場に入り、まさに“負け癖”がついていた社員たちとどうやって一緒に組織風土を変えていったのでしょう。そのお話からお伺えないでしょうか。
星﨑尚彦さん(以下、星﨑) :メガネスーパーはかつて日本で業界2位にまでなった大手チェーンです。2000年代後半から、「メガネの低価格化」を売り物にした新興チェーンとの競争に巻き込まれ、2011年からは3年で2回の債務超過に陥ってました。倒産危機の状況に対し、2011年に投資ファンドが入り、翌年、私が社長として派遣されたのです。
第一印象は「自覚がない会社」「危機感がない会社」
続きを読むには会員登録(無料)が必要です全ての記事が無料で読めます
バックナンバー (30)
この記事についてコメント({{ getTotalCommentCount() }})
-
{{comment.comment_body}}
{{formatDate(comment.comment_created_at)}}
{{selectedUser.name}}
{{selectedUser.company_name}} {{selectedUser.position_name}}
{{selectedUser.comment}}
{{selectedUser.introduction}}
続きを読むには会員登録(無料)が必要です全ての記事が無料で読めます
この記事もあなたにオススメ
-
日本人が本番に弱いワケ メガネスーパー社長と語る「リーダー論」
BizHint 編集部
-
ファミリーマート・澤田社長が考える「リーダーの2つの仕事」6
BizHint 編集部
-
採用面接で本音を見極めるには「〇〇〇を与える」に限る。アメリカ人社長が日本人採用で用いる評価基準が興味深い60
BizHint 編集部
-
「やっと採用できた新入社員4名が全員辞めて目が覚めた」20代の採用・定着を目指す町工場が出した答え9
BizHint 編集部
-
8割の社員が辞めても貫いた後継者の覚悟 〜創業200年の老舗が起こした改革20年史〜30
BizHint 編集部
-
完全年功序列、日本一綺麗を謳う青果仲卸に求職者が殺到。伝えるのは「やらないこと」4
BizHint 編集部
-
自社開発AIで売上4倍。100年食堂のデータ経営改革は、メニューも取引業者も社員も入れ替わった5
BizHint 編集部
-
従業員の意識を変えたのは「対話」。人が辞めない企業に生まれ変わった町工場の話
BizHint 編集部