連載:第64回 総合
中小企業の経理担当者、一番の悩みは「業務の属人化」 自腹を切ることもしばしば


中小企業や小規模事業者では、専門職が経理担当を務めていないケースも多く、さまざまな課題が発生しています。特に「税法知識」など税務申告は、顧問税理士に依頼するとしてもある程度の知識が経理担当者に求められています。中小企業の経理担当者を対象に、リアルな働き方&実務の困りごとを聞いてみました。

スキルアップには「自身で費用を出す」という人が最多
MJS税経システム研究所は、企業の経理担当者362人を対象に「中小企業の経理担当者の働き方&実務の困りごと」に関する調査を実施。
まず「仕事全般で悩みを感じていること」を聞くと、「業務の属人化」50.0%が最多で、「業務の煩雑さ」43.1%、「業務量の多さ」32.0%がそれに続きました。業務の属人化は、企業規模を問わず経理担当者共通の悩みのようです。
「業務の属人化」と回答した人に絞って悩みを聞くと、「資源:人手不足や採用の問題」「標準化:ルールの整備の問題」「能力:担当者の力量の問題」といった問題が多くあげられました。これは経理担当者自体の数によっても変わりますが、標準化やマニュアル整備を進め、研修などを増やすことで属人化を防ぐのが有効だと思われます。
一方で「スキルアップ」について聞くと、「自身で費用を出す」という人が37.0%と最多で、その時間も「業務時間外に時間をとる」50.6%が多数派でした。スキルアップに意欲的である一方それは会社とは関係なく、あくまで個人の研鑽として捉えている様子がうかがえます。
「今後身につけたいスキル」については、「税法知識」が最多で46.1%。「会計知識」35.9%、「ITスキル」35.6%がそれに続き、日常業務よりも広い視野を要する知識に対する意欲が見えてくる結果となりました。
調査方法
調査期間:2024年6月1日~30日
調査方法:Webアンケート調査
調査対象:MJS発行月刊誌「Monthly Report」送付先企業、MJSの企業向けメールマガジン受信者
調査人数:362人
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000391.000018493.html
https://www.mjs.co.jp/outline/zeikei/activities/works/
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