連載:第5回 経営・SaaSイベントレポート2024
優れたマネージャーの絶対条件。貴方は部下に要望を伝えられていますか?
優秀なプレーヤーが必ずしも優秀なマネージャーにならない―。この現象は多くの企業で見られる課題です。なぜ、現場で実績を上げてきた人材が、マネジメントで躓くのでしょうか。そこには、求められる能力や資質の違いがあります。優秀なマネージャーに欠かせない「能力」とは? 25年以上にわたり経営陣や管理職へのコーチングを実施してきた株式会社コーチ・エィの鈴木義幸代表に、詳しく解説いただきます。
優秀なプレーヤー=優秀なマネージャーではない理由
まず、最初に強く申し上げたいのは、 「優秀なプレーヤーは、優秀なマネージャーになってしかるべきだ」という前提が間違っていること。 これは、おそらく皆さんが思っている以上に、全く別の話なのです。
たとえば、スポーツの世界で考えてみます。プロで何百勝という勝利を上げた名ピッチャーがいたとします。その後コーチとなったその選手は、自身の成功の秘訣を「毎日200球投げて肩を作ったこと」だと考え、自分と同じように毎日200球投げさせるという指導を行いました。果たして同じような選手に育つでしょうか?むしろ、選手を潰してしまう可能性すらあるでしょう。体の柔軟性も筋肉の質も、もちろん瞬発力も、戦っている相手も環境も時代も、全部違うからです。かつての自分のやり方を踏襲してもらったからといって、必ずしもうまくいくわけではありません。
これはマネジメントでも同じことが言えます。自分が培ってきた経験や技術をもとに指導していませんか?しかし、時代や市場や会社の状況、そして、部下が育ってきた環境すら全く違うのです。
「優秀なプレーヤーであること」と「優秀なマネージャーであること」は、求められる能力や資質が大きく異なります。 この点を理解することが、マネジメントを機能させる第一歩です。
優れたマネージャーの絶対条件とは?
では「優秀なマネージャー」に求められるものとは、何なのでしょうか。
マネージャーは、人の力を最大化させることが役割です。ポイントは自分でやるのではなく、人の力を活用するという点。一人でできない何かを成し遂げるのがマネージャーの仕事。
つまり、 必要なのは「人を動かす力」 です。この力を持ち合わせていることが、優秀なマネージャーの絶対条件だと言えます。
そして、この「人を動かす力」は2つの要素で構成されます。
それが、
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