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期待理論

2018年11月21日(水)更新

モチベーションアップに期待理論が注目されています。期待理論とは、モチベーションが生じる複雑な過程を明らかにした理論です。企業の現場で期待理論を活用するには、目標設定に期待理論を導入することが有効です。努力の結果、得られる報酬に価値や魅力があり、社員の満足感が大きいほどモチベーションは高まります。

期待理論とは?

人はどのような心理的プロセスを経てがんばろう、努力しようと思うのでしょうか?期待理論はこの疑問を解明するべく、モチベーションが上がって行動を起こす過程やメカニズムを明らかにした理論です。ブルーム、ポーター&ローラーが説いた期待理論についてご紹介します。

期待理論(ビクター・H・ブルーム)

ブルームは、その頃までに蓄積されたモチベーションに関わる研究結果を体系的にまとめ、モチベーションが生じる過程を明らかにした人物です。ブルームは著書『仕事とモティベーション』において、1964年に研究結果を発表しました。彼のモチベーション理論は「期待理論」と呼ばれ、今もブルームの期待理論は様々な分野で活用されています。

ブルームの期待理論は、モチベーションが生じるプロセスを複雑な数式によって抽象化しています。しかし、ブルームは著書の中で、モチベーションについて端的に説明している箇所があります。それが以下の引用文です。

がんばればどれだけのことが成し遂げられ(期待)、
それが成し遂げられたらいったいさらになにがもたらされ(用具性)、
もたらされたものそれぞれにどれだけの値打ちがあると予想されるか(誘意性)、
についての知覚、信念や態度という心理的過程がモティベーションを左右している。
【引用】ビクター・H・ブルーム『仕事とモティベーション』

これを、ブルームの期待理論として広く知られている、簡略化した数式で表すと以下のようになります。

【モチベーション=期待×誘意性】

  • 期待とは、努力した分だけもたらされるであろう結果を表します。
  • 誘意性とは、努力した結果、得られる報酬の主観的価値や魅力を表します。

つまり、がんばった分だけ結果が得られるか、その結果に対してどれだけ主観的で魅力のある報酬が得られるか、という心理的過程がモチベーションを左右している、ということを表しています。