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職能給

2019年4月9日(火)更新

日本企業で長らく採用されてきた職能給。年功序列を前提にしてきただけに、現在では職能給のあり方が議論されています。今回は職能給の意味や特徴、職務給との違い、職能給のメリット・デメリットを中心にご紹介いたします。

職能給とは?

職能給とは、従業員の職務遂行能力を基準に賃金を支払う賃金制度です。職務遂行能力とは、知識や経験、技能や資格などの職務に必要な能力や、リーダーシップ・協調性・ストレス耐性などの潜在能力を指します。これらの能力は仕事を通じて、向上していくと定義されているため、勤続年数に応じて、区分・序列化されます。

この職能給は1960~70年代の高度経済成長期から安定成長期へ移行する際に、今までの集団主義的な労働関係の見直し策として導入されました。1990年初頭のバブル景気崩壊まで日本の雇用慣行は維持しつつ、職能給が実施されましたが、本質的には 年功序列終身雇用を前提にした制度となっています。

しかし、バブル景気が終わると同時に職能給の維持が困難になりました。人件費の高騰、若手社員の登用ができない、賃金の引き下げが難しいなどのさまざまな弊害が生まれ、新たな制度の確立が求められました。

その結果、「仕事」を基準に賃金を支払う職務給や、役職や職務に求められる「役割」を基準にした役割等級制度(ランク型賃金表に応じた賃金)を導入する企業が増えており、職能給の廃止が徐々に浸透してきています。

※日本の雇用慣行は年功序列終身雇用の他に企業毎の労働組合が挙げられます。

職能給と職務給の違いとは?

「人」を基準に賃金を確定する職能給と、「仕事」を基準に賃金を確定する職務給には導入背景や性質が異なります。

根強く残る職能給の実態

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