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2018年10月26日(金)更新

2018年問題

2018年問題とは、2018年頃に18歳の人口が減少し始め、学生集めで大学間の競争が激化することを指します。新卒を採用する企業へも何らかの影響があると言われています。では実際にどのような影響があるのでしょうか?本記事では、2018年問題が起こる背景などと合わせて解説をしていきます。

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1.2018年問題とは?

2018年頃に18歳の人口が減少し始め、学生集めで大学間の競争が激化。新卒を採用する企業へも何らかの影響があると言われています。では実際にどのような影響があるのでしょうか?

2018年頃から18歳人口が減少

1992年には205万人だった日本の18歳人口は、2009年には121万人まで減り、その後現在まで横ばいの状態が続いています。

この18歳人口が、2018年頃から再び減少し始め、2024年頃には約106万人、2031年頃には99万人と、100万人を切ると予想されているのです。

18歳人口の減少は、日本の人口減少と少子高齢化を表す指標にもなっているため、各方面から注目されています。

大学進学者数の減少による大学の淘汰

文部科学省の調査によると、大学進学者数は、ここ10年近く大きな変化はなく、大学進学率は今後も変わらないと考えられます。

そのため、18歳人口が減少し始める2018年頃から大学進学者数は減少すると予想され、現在でも既に定員割れの私立大学が多い中、2018年以降はさらに多くの大学が定員割れの状態に陥るとみられています。

これを2018年問題と呼び、現在、多くの大学が危機感を抱いてAO入試を取り入れているほか、知名度の高い教授の確保、国際科学部や企業で即戦力になるような教育を行うユニークな学部の新設、看護学や栄養学といった学部の組み換えなどの対策を進めています。

また、派遣・契約社員に関する2018年問題も近年話題になっています。その点に関しては、派遣・契約社員が無期雇用申込み可能に?2018年問題とは?をご覧ください。

2.2018年問題が起こる背景とは

2018年問題の原因のひとつが大学数の増加

1991年、日米貿易摩擦による規制緩和の流れを汲んで、文部科学省が大学設置基準の緩和を実施しました。

しかし、当時新設大学はそれほど増えず、実際に大学設置認可手続きが大幅に改正されたのは2003年のことです。

認可申請の事後チェック式への方針転換によって大学の新設や増設、新規参入が簡単になり、大学数は急増しました。

すでに少子化がはっきりしているにも関わらず大学の新設が相次いだことが、現在の入学者定員割れの大学増加の原因のひとつになっています。

18歳人口の減少と進学率の関係

文部科学省の統計によると、18歳人口は1992年のピークを境に2009年まで減少し続けましたが、その間、大学進学率が伸びたため、大学入学者数は変わらずに推移し、18歳人口減少の影響をほとんど受けていませんでした。

しかし、現在の大学・短大の進学率は現役と既卒者を併せると約56.5%となっています。年により増減はありますが、大学進学率は50%前後でほぼ横ばいの状況です。

そのため、18歳人口が99万人と予想される2031年頃には、大学入学者数は48万人前後になると予想されます。

このように、2018年問題の背景には、大学進学率が伸びないため18歳人口の減少がダイレクトに大学入学者数の減少につながってしまうことがあります。

3.2018年問題で大学はどうなる?

2018年、加速する大学淘汰と存続の危機

2018年問題では、閉鎖される大学や学部が増加し、存続の危機に陥る大学が相次ぐと考えられます。

現在でも、入学者数が募集人員を大きく下回る私立大学は約半数近くあり、さらに18歳人口の減少による受験者数の減少が加わると、どのようになるかは明らかです。

上位校以外は苦戦を強いられ大学の淘汰が進むでしょう。

これは私立大学だけではなく地方の国公立大学も同様で、学部や学科によっては廃止などの可能性も考えられます。

大学が生き残るためには、大学が学生を選ぶのではなく、学生に選ばれる大学に変わることが必要です。

キーワードは「グローバル化」

このような中で大学が生き残るための鍵は、グローバル化。大学ではすでにAI入試など複数の入学試験を取り入れ、さまざまな生徒が入学するチャンスを与えています。

2020年の大学入試制度改革を前に、中学・高校でもすでにグローバル化を意識した英語教育やディベートなどのカリキュラムを組み始めており、国際競争力のある人材育成に力を入れています。

このような教育を受けてきた中学・高校生が大学に求めるのは、グローバル化に対応していく将来を見据えた教育です。

「リベラルアーツ」を取り入れる大学も増加

狭い範囲の専門分野だけを学ぶのではなく、幅広い知識を学ぶことで創造的発想も可能になります。

文系・理系に分けない教育で次世代のリーダーとなるような人材を育成するため、大学によってはすでにリベラルアーツ化が始まっています。

4.2018年問題の雇用への影響は?

この2018年問題は雇用にも影響を与え、やがて減少する新卒を企業が奪い合う時代がやってくるでしょう。

中でも優秀な人材確保のためには、大学と同様に学生に選ばれる企業である必要があります。

討論や小論文を重視する入学試験や、入学試験方法の多様化により、成績一辺倒でないさまざまな学生が大学に入学するようになると考えられます。

大学の教育内容改革により、企業の求めるグローバル人材を育成する大学も増えてきます。

書類上の情報だけである程度絞り込む採用方法では、本当に必要な人材を見逃してしまう可能性もあることが考えられます。

企業にとって欲しい人材を採用するために、学生本人の資質を見極める力が今まで以上に求められるようになるのではないでしょうか。

5.まとめ

18歳人口が減少し多くの大学の破綻が予想される2018年問題。大学では生き残りをかけた教育改革が始まっています。

企業側も、学歴だけではわからない学生の資質を見抜く力を養うと同時に、優秀な学生に選ばれるための努力も必要です。

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