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リテンション

2018年11月18日(日)更新

重要な経営資源のひとつである人材の社外流出は、企業にとって、重要な経営課題です。終身雇用の崩壊や少子高齢化による人手不足など社会情勢が変化する中において、人材の流出を防止する『リテンション施策」が注目されています。今回はリテンションの意味やリテンションマネジメントのメリット、具体的なリテンション施策をご紹介いたします。

リテンションとは

優秀な人材を自社に留めておくことは、企業の将来を左右する重要な要因となります。そのため、リンテンション施策やリテンションマネジメントを重視する経営者(経営陣)や人事担当者が増えています。

リテンションの意味やリテンションが必要とされる社会的背景を知ることで、リテンションに対する理解を深めることができます。

リテンションの意味とは?

リテンションとは、自社の人材や顧客(ユーザー)との関係を「維持・保持」するという意味で使われており、人事部門においては「人材確保」を意味する人材マネジメント用語です。経営幹部候補や将来を有望視されている若手社員など、企業に必要な人材の確保や、社外流出を防ぐための人事戦略・経営戦略としても重視されています。

リテンション施策は、「金銭的報酬」と「非金銭的報酬」を従業員に提供し、取り組まれるのが一般的です。

金銭的報酬は給与・報奨金の保証などの短期的インセンティブ、ストックオプション制度(自社株式の購入権)などの長期的インセンティブが該当します。一方、非金銭的報酬は労働環境の整備・充実やワークライフバランスの実現、スキル・キャリア向上の支援といった、金銭以外の報酬が該当します。この2つの報酬をバランスよく組み合わせていくことが重要とされています。

厚生労働省が発表している「平成25年度厚生労働白書 第4節 仕事に関する意識」では、若者就労者の働く目的として「楽しい生活がしたい」、会社の選択においては「能力や個性を活かしたい」という意識がそれぞれ35%以上と高い傾向がみられます。一方で、「経済的に豊かな生活を送りたい」、「会社の将来性」などの意識は、2000年以降、下降傾向がみられます。そのため、企業には「非金銭的報酬」を重視したリテンション施策の実施が求められると考えられます。

【参考】厚生労働省 平成25年度厚生労働白書 第4節 仕事に関する意識

また、リテンションは、マーケティング部門における「CRM(顧客関係性マネジメント)」に関連するマーケティング用語として使用されることもあります。主にアプリやゲームなどのコンテンツサービスで、新規顧客獲得(新規ユーザー獲得)施策とは別に、既存顧客(既存ユーザー)を維持し、離反させない既存顧客維持のマーケティング活動(マーケティング施策)に活用されています。